税制改正概要(経産省関係)について

Report
民間投資活性化等のための
経済産業関係 税制改正の概要
平成25年10月
経済産業省
目 次
<Ⅰ.民間投資の促進>
1.生産性向上を促す設備等投資促進税制の創設・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p3
2.中小企業投資促進税制の拡充・延長・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p5
中小企 業者等の 少額減価 償却資 産の取得 価額の 損金算入 の特例の 延長・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ p 7
3 . 研 究 開 発 税制の拡充 ・ 延 長・ ・ ・・・ ・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・ ・・ ・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・ ・・ ・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・ ・・ ・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・ ・ ・ p8
<Ⅱ.事業再編の促進>
4.事業再編を促進するための税制措置の創設 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ p11
産業競争力強化法(案)に基づく事業再編や中小企業の事業再生に係る登録免許税の軽減措置の創設・・・・・・・・p13
<Ⅲ.ベンチャー投資の促進>
5.企業のベンチャー投資促進税制の創設 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ p15
産業競争力強化法(案)に基づく創業に係る登録免許税の軽減措置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p17
<Ⅳ.企業収益が賃金上昇・雇用拡大につながる好循環の実現>
6.所得拡大促進税制の拡充・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p19
<Ⅴ.検討事項>
7.復興特別法人税の前倒し廃止についての検討・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p21
8.法人実効税率の在り方に関する速やかな検討開始・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p22
9.車体課税の抜本的見直し・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p23
10.償却資産に係る固定資産税の見直し・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p25
Ⅰ.民間投資の促進
新設
1.生産性向上を促す設備等投資促進税制の創設(法人税・所得税・法人住民税・事業税)
○先端設備導入、生産ラインやオペレーションの刷新・改善のための設備投資を、即時償却又は5%税額控除という、
異次元の優遇措置で支援。
○製造業のみならず、物流・流通サービス業をはじめとする非製造業も活用可能。
○法律上の計画認定を要しない簡便な手続き。産業競争力強化法(案)の施行日から前倒し適用。
⇒本税制等の措置を活用し、今後3年間で、設備投資を、リーマンショック前の年間70兆円に回復させる。
対象設備
税制措置
A.先端設備
○旧モデルと比べて年平均1%以上生産性を向上させる最新モデル
<対象>
◆機械・装置(限定なし)
◆器具・備品
(試験・測定機器、冷凍器付陳列ケース、サーバー(※)など)
◆建物関連(ボイラー、LED照明、断熱材・断熱窓など)、
◆稼働状況等の情報を収集・分析・指示するソフトウエア(※)
※サーバーとソフトウェアは中小企業のみ
◆工具(ロール)
<確認方法>
各設備を担当する工業会等が、メーカーから申請を受けて確認
B.生産ラインやオペレーションの刷新・改善
○事業者が通常作成する設備投資計画上の投資収益率が15%以上
(中小企業は5%以上)
(注)産業競争力強化法(案)の施行日から適用
H25
年度中
(注)
H26
年度
H27
年度
H28
年度
特別
償却
即時
即時
即時
50%
特償
(うち建物、
構築物)
即時
即時
即時
25%
特償
税額
控除
5%
5%
5%
4%
(うち建物、
構築物)
3%
3%
3%
2%
※個々の設備等は、生産性向上・最新モデル要件を満たす必要なし
<対象>機械・装置、工具、器具備品、ソフトウエア、
建物、建物附属設備及び構築物
<確認方法>申請者が作成する簡素な設備投資計画を、
会計士又は税理士がチェックし、経産局が確認。
※ 産業競争力強化法(案)の省令において対象設備の
基準を定める。同法に基づく実行計画において達成
すべき生産性・エネルギー効率の向上目標を明示。
3
(参考)活用事例のイメージ
1.生産ラインの刷新・改善
 製造業Aでは、従来異なる工場で溶接、組立を行っていたが、高気密・高断熱の新工場を設立し、生産ラインを集約。
 生産ラインを集約化したことによる物流効率化や新型機械の導入により生産効率が20%以上、新工場の省エネ化(建屋
の他、照明・空調設備も刷新)によりエネルギー効率60%以上向上。
整備工場
組立棟①
組
立
棟
②
溶
①接
棟
溶
②接
棟
組立①
溶
接
新工場設立により
最適な生産工程が
実現
組立②
部品置場
建屋、証明・空調
設備の刷新によ
る大幅な省エネ化
2.小売業における省エネ設備の導入

小売業B社では、店舗における空調・冷蔵陳列棚を一斉に省エネ設備に入れ替えることで、年間電力使用量を、10%以上
削減。
省エネ空調の導入
省エネ冷蔵凍陳列棚の導入
4
拡充・延長
2-1.中小企業投資促進税制の拡充・延長(法人税・所得税・法人住民税・事業税)
○中小企業の生産性向上に向けた設備投資(ソフトウエア組込型装置を含む)を即時償却や税額控除で支援。
○税額控除を利用可能な法人を拡大(従来:資本金3,000万円まで→改正:1億円まで)。
○資本金3000万円までの法人に対して税額控除割合を上乗せ(従来:7%→改正:10%)
上乗せ措置
上乗せ措置(3年間の措置として創設)
<対象設備>
○旧モデルと比べて、年平均1%以上生産性を向上さ
せるなど一定の要件に該当する以下の設備
・すべての機械装置(ソフトウエア組込型装置は最新モデル・
一代前モデル、それ以外の装置は最新モデル)
・サーバー、試験・測定機器(最新モデルのみ)
・稼働状況等の情報を収集・分析・指示するソフトウエア
※ 上乗せ措置は産業競争力強化法(案)の施行日から適用。
選択適用
特別償却
100%
現行措置
対象業種
対象事業者
機械・装置
器具・備品
対
象
設
備
工具
ソフトウェア
貨物自動車
内航船舶
ほぼ全業種
(娯楽業、風俗営業等を除く)
中小企業者等
(資本金1億円以下)
すべて(1台160万円以上)
電子計算機(複数台計120万円以上)
デジタル複合機(1台120万円以上)
試験又は測定機器(複数台計120万円以上)
測定工具及び検査工具(複数台計120万円以上)
10%
控除割合
上乗せ
3%
【上乗せ措置】
特別償却割合
上乗せ
(即時償却)
(最新モデルのみ。生産性向上要件なし。)
<確認方法>
○工業会がメーカーから申請を受けて確認
税額控除
50%
(現行措置)
特別償却
20%
7%
30%
(現行措置)
税額控除
7%
税額控除利用
法人の拡大
普通償却
(※)
(資本金)
1億円
※200%定率法の場合
小規模企業
(資本金)
3000万円
1億円
複数基計70万円以上
車両総重量3.5t以上
取得価額の75%
現行措置(3年間の延長)
5
(参考)中小企業投資促進税制拡充の効果
事例① 製造業(資本金8000万円)
【NC工作機械】
事例② パン屋(個人事業主)
【縦型ミキサー(パン生地を作る)】
事例③ 物流業(資本金2000万円)
【ERPソフトウエア】
※稼働状況の情報収集・分析・指示ソフト
手動型の旋盤に比べて、単位時間当たり生産
量が20倍から30倍に。
2000万円で購入
現
行
措
置
○30%の特別償却しか選択できな
い。(初年度の納税額が、約140
万円分減少)
手動型と比べて、処理能力が約5倍に。
品目に応じた自動プログラムで省力化。
300万円で購入
自動倉庫と連動して、入荷から出荷までの庫内
作業を効率化。
200万円で購入
(税額控除を選択)
(特別償却を選択)
○7%の税額控除
(21万円分、納税額を免除)。
○30%の特別償却 (初年度の納
税額が、約14万円分減少)
7%税額控除が選択可能に
税額控除割合が10%に増加
即時償却(全額損金算入)に
※このケースでは、最大で140万円の
法人税の免除
※このケースでは、最大で30万円の
所得税の免除(現行措置に比べて、
さらに、9万円分、納税額が減少)
※現行措置に比べて、追加で、
23万円分(合計37万円)、
初年度の納税額が減少)
6
2-2.中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例の延長
延長
(法人税・所得税・法人住民税・事業税)
○少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例(少額特例)は、取得価額30万円未満の全ての減価償却資産(建物、
機械装置、器具備品、工具、ソフトウエア等)を対象に、全額即時損金算入を認める措置。年間約43万社もの中小企
業が利用。
○中小企業におけるパソコン、経理事務ソフトウエアなど少額減価償却資産の投資の促進等を図るため、平成
25年度末とされていた適用期限を2年間延長。
(WindowsXPのサポート期限が切れることに伴う中小企業のパソコン、ソフトウエア等の入替えニーズにも対応)。
措置の内容
取得価額
中
小
企
業
者
等
の
み
全
て
の
企
業
パソコン
償却方法
30万円未満
全額即時損金算入
20万円未満
3年間で均等償却(注)
(残存価額なし)
10万円未満
全額即時損金算入
合計300万円
まで
本
則
(注)20万円未満の減価償却資産であれば、3年間で毎年1/3ずつ損金算入することが可能。
30万円未満の資産の例
経理事務ソフトウエア
(合計300万円まで)
全額即時損金算入
7
拡充・延長
3.研究開発税制の拡充・延長(法人税・所得税・法人住民税)
○「研究開発費をGDP比で世界一位に復活」すべく、研究開発税制(増加型)について、試験研究費
の増加割合に応じて税額控除割合が高くなる仕組み(最大30%まで)に改組。
上乗せ措置を3年間延長
増加型の拡充
<控除上限>
【増加型】
【高水準型】
法人税額の10%
改正後の仕組み
選択
税額控除額=
売上高の10%を超える
試験研究費の額
×控除率(※)
控
除
率
現行制度
税額控除額=
試験研究費の
増加額×5%
改正案
30%
※(試験研究費割合-10%)×0.2
+
法人税額の20%
※25年度改正で、
30%に拡充
(26年度末まで)
本体
(恒久措置)
+
【総額型】
控除額 = 試験研究費の総額×8~10%
現行
5%
研究開発費増加率
5%
30%
中小企業・特別試験研究費(共同研究等)は、一律12%
[控除限度額を超過した場合、超過部分については、翌年度まで繰越し可能]
8
(参考)研究開発税制拡充の効果
○我が国は、リーマンショック後、民間研究開発投資額が減少し、その後も低迷。このため、09年に
対GDP研究開発投資比率で韓国に抜かれる。
○今回の拡充により、研究開発費を大きく増加させる企業については、現行制度に比べ大幅にインセン
ティブが増加することになる。
【民間の対GDP研究開発投資比率の推移】
【現行制度と拡充案における控除額の比較】
韓国
2.80
日本
2.49
米国
1.93
ドイツ
1.88
フランス
中国
1.41
1.29
(出典)OECD「Main Science and Technology Indicators 2012/2」
〇企業A社が、(1)試験研究費(100億円)を維持させた場合、
(2)現行制度で前年より30%増加(100億円→130億円)さ
せた場合、(3)拡充案で30%増加させた場合を比較。
(単位:億円)
(1)試験研究費
維持
増加型上乗
措置
(2)30%増加
(現行)
0
1.5
総額型(10%)
10
13
控除額合計
10
14.5
【我が国の研究開発投資の推移】
(3)30%増加
(拡充案)
6倍
9
13
1.5倍
22
2.2倍(12億円(※)増加)
※増加額30億円の40%
○現行制度の控除額に比して、拡充案は、上乗措置は6倍、
控除額合計(総額型+増加型)でも約1.5倍に増加。
○試験研究費維持時と比して、2.2倍の控除額
(増加額30億円の40%分(12億円)の控除額が増加 )。
(出典)総務省平成24年科学技術研究調査
(注)控除額が控除上限を超えないケースを想定
9
Ⅱ.事業再編の促進
4-1.事業再編を促進するための税制措置の創設(法人税・法人住民税・事業税)
新設
○グローバル競争で勝ち抜く企業の創出、新事業の拡大を後押しするため、事業の切り出し・統合を行う企業に
対して、出融資額の7割を限度として損失準備金を積み立て、損金算入できる制度を創設。
○我が国産業の過当競争・過剰供給構造を解消し、収益力の飛躍的な向上に向けた取組を後押し。
<損失準備金制度の創設>
【事業会社A】
統合会社の解散等の場
合、準備金を一括取り崩し
【事業会社B】
出資会社は統合会社に行った
出融資額の一定割合(70%)
を、準備金として積立て、損金
算入する
事業分離
出融資
統合会社の収益が安定
せず10年経過した場合、
5年間に亘って準備金を
均等に取崩し
事業分離
出融資
統合会社
C社
産業競争力強化法(案)の計画認定
~海外市場の獲得(グローバル展開)や新
事業の創出を目指す計画を認定~
準備金の積立期間は10年間。統合会社
が3期連続営業黒字の場合、積立てた準
備金を最大5年間に亘って均等に取崩し
 平成28年度末までの3年間の措置。産業競争力強化法(案)の施行日から適用。
11
(参考)事業再編の事例
1.グローバル型
 東芝、日立、ソニーの中小型液晶パネル事業の統合。
 統合後、研究開発部門や生産技術部門を集約して技術を磨き、シェア拡大を目指す。新規需要の開拓に成功し、工場は
フル稼働状態。今後の設備投資総額は約2000億円を予定。
東芝
日立製作所
100%出資
100%出資
東芝モバイル
ディスプレイ
日立
ディスプレイズ
【2010年における液晶型中小パネルの出荷金額シェア】
ソニー
100%出資
その他
27.2%
ソニーモバイル
ディスプレイ
東芝モバイル
ディスプレイ
9.2% 日立ディスプレイズ
6.3%
ソニーモバイルディスプレイ
6.0%
21.5%
シャープ
14.8%
東芝、日立製作所、ソニーがそれぞれ出資
韓国LG Display社
5.8%
ジャパンディスプレイ
台湾AUO社
台湾CMI社
7.1%
11.7%
(2012年4月事業開始)
2.商品開発型
ジャパン
ディスプレイ
韓国
Samsung MobileDisplay社
11.9%
 セラミックス(京セラ)とチタン合金(神戸製鋼所)という両社が得意とする材料加工技術を融合すべく、医療材料事業を統合。
 人工関節、人工歯根(インプラント)をはじめとする医療材料分野で、医療機関から期待される高品質なサービス提供と事業
を拡大を実現。
日本メディカルマテリアル(2004年9月設立)
チタン合金技術
セラミック技術
人工歯根・人工関節市場においては、
いずれも国産メーカーシェア1位
(2012年3月末現在)。
※現在は、京セラメディカルに社名変更
デンタル
インプラント
人工膝関節
人工股関節
出典;京セラメディカル ホームページより
12
4-2.産業競争力強化法(案)に基づく事業再編や中小企業の事業再生に係る登録免許税の軽減措置の創設
新設
(登録免許税)
○産業競争力強化法(案)の認定を受けて、事業再編や中小企業の事業再生を行う場合、会社の設立・不動
産の取得等について、現行制度と同等に登録免許税の負担を軽減する。
(例)会社設立又は増資の場合、資本金額の0.7%→0.35%
会社分割による不動産の所有権の移転登記 2.0%→0.4%
(注)産業競争力強化法(案)の施行の日から適用。平成27年度末までの措置。
(注)併せて、産業競争力強化法(案)において、中小機構の債務保証等の金融支援や、会社法の特例措置等の支援措置も講ずる。
事業再編計画
現行(産活法)の4計画を2計画に統合
「選択と集中」により、経営資源を重点的に
投入し、生産性の向上を図る計画
事業再編に伴い事業構造の変更
を行うことにより、生産性の向上を
図る計画
特定事業再編計画
経営資源再活用計画
他の事業者から事業を承継して、有効に
活用し、生産性の向上を図る計画
注)事業再編促進税制(法人税)は11ページ参照。
経営資源融合計画
事業を異にする複数の事業者がそれぞれ
の経営資源を組み合わせることで、生産性
の著しい向上を図る計画
複数の企業から持ち寄られた経営
資源を基に、持ち寄り企業からの
経営支援を受けながら国内外の
新たな市場を開拓することにより、
生産性の著しい向上を図る計画
中小企業承継事業再生計画
事業再構築計画
資源生産性革新計画
設備の集約と最新鋭設備の導入により、
資源生産性の向上を図る計画
現行(産活法)と同様の計画を継続して措置
収益性のある事業を有しながらも過剰な債務を負っている
中小企業が、「第二会社方式*」により事業再生を図る計画
中小企業承継事業再生計画
*収益性のある事業を会社分割又は事業譲渡により切り離し、受け皿会社に承継させると共に、
不採算部門(事業)は旧会社に残し、特別清算等を行う方法
Ⅲ.ベンチャー投資の促進
5-1.企業のベンチャー投資促進税制の創設
新設
(法人税・法人住民税・事業税)
○事業拡張期にあるベンチャー企業への投資を活性化するため、ベンチャーファンドに対して出資する企業
が、出資額の8割を限度として損失準備金を積み立て、損金算入できる制度を創設。
○本税制措置により、事業会社からベンチャーファンドへの投資を促進し、資金供給能力や経営支援ノウハ
ウを持つベンチャーファンドによるベンチャー企業への支援を活性化。
<損失準備金制度の創設>
企業
① 企業が、ベンチャーファンドへの出資額の一部(ベンチャー企業へ
の出資額の80%)を、「損失準備金」として積み立て、損金算入。
出資
産業競争力強
化法(案)
ベンチャーファ
ンド
② 各期ごとに新たに投資又は売却した分を調整し、損金又は益金
算入(洗い替え)
益
金
認定
ベンチャー企業への出資金額の
一定割合(80%)を準備金として
積み立て、損金算入
出資・ハンズオン支援
損
金
事業拡張期にあるベンチャー企業
ベンチャー企業の株式売却
による資金回収に合わせて
準備金を取り崩し、益金算入
※損失準備金の積立額については、各期ごとに
新たな投資、売却分を踏まえて調整(洗い替え)
ファンドの存続期間(10年間)
 平成28年度末までの3年間の措置。産業競争力強化法(案)の施行日から適用。
15
(参考)ベンチャーファンドの支援による成功事例
○ ベンチャー企業の成功例では、事業拡張期における資金調達や資本業務提携等について、能力の高いベン
チャーキャピタルからの支援を得てベンチャー企業が大きく成長。
VCの支援による成功例① ~シンバイオの事例~
シンバイオ製薬株式会社
(2005/3 設立 2011/10 上場)
株式会社ユーグレナ
 ガン、血液、自己免疫疾患等の希少疾病分野に
関する医薬品の開発・マーケティングを行うベン
チャー企業。
 VCの支援を受けつつ、製薬会社からの出資を受
け、共同開発や独占的販売等の業務提携を実施
し、成長。
売上高(12月決算)
単位:百万円
2,500
2009年
セファロン(米):10.9億円
エーザイ:5億円
VC:9.8億円
2008年
2,000
(2005/8 設立 2012/12 上場)
 ミドリムシを使った機能性食品やジェット燃料油の
開発・製造をする東大発ベンチャー。
 VCの支援を受けつつ、成長過程で事業会社の出
資を受け、事業上の連携を梃子に成長。
2011年
上場
VC:12.2億円
セファロン(米):6.2億円
VC:3.1億円
売上高(9月期決算)
1800
2012年
単位:百万円
1500
1200
事業拡張期に、
事業会社の出資・連携を受けて
成長⇒上場
2011年
上場
電通、ANA、
清水建設等:1.3億円
2009年
1,500
900
1,000
2006年
500
VCの支援による成功例② ~ユーグレナの事例~
VC:18.6億円
日立プラント:3千万円
JX日航日石:6千万円
VC:2.1億円
600
300
エンジェル・
VC
2008年
伊藤忠:6千万円
設立
0
(05:売上高非公表)
2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年
0
(05,06:売上高非公表)
2005年2006年2007年2008年2009年2010年2011年2012年
16
5-2.産業競争力強化法(案)に基づく創業に係る登録免許税の軽減措置の創設(登録免許税)
新設
○日本再興戦略における「開業率米英並み(約10%)」目標実現(現在4.5%)に向け、国・地方自治体・民間の
連携による創業希望者の掘起こし・支援のため、創業者に身近な市区町村を中心とした、経営ノウハウ提供・
資金調達支援などのワンストップ支援スキームを創設(創業支援事業計画)。
○創業支援事業計画の認定を受けた市区町村内において、当該市区町村等による一定の支援を受けた創業
者が、株式会社の設立の登記を行う際にかかる登録免許税を半減する措置を創設。
【市区町村における創業支援の流れ】
創業支援事業計画
の産
認業
定競
争
力
強
化
法
ワンストップ
支援体制
市区町村
連携
創業支援
事業者
民間事業者
経済団体
金融機関
NPO
県センター 等
<目標>
○計画数約170(全市区町村の約1割)
○創業者 約7000者
→開業率米英並目標(約10%)への貢献
開
業
支援及び連携
都道府県
支
援
創業者
ビジネスプラン作り
創業セミナー
マッチング支援
インキュベーション施設提供
ハンズオン支援 等
ビ
ジ
策ネ
定ス
プ
ラ
ン
支
援
会社設立に向けた具体的準備
会
社
設
立
【株式会社設立登記に係る登録免許税】
〔本則〕
《資本金額の0.7%(最低税額15万円)》
〔特例〕
→0.35%(7.5万円)
17
Ⅳ.企業収益が賃金上昇・雇用拡大につながる
好循環の実現
6.所得拡大促進税制の見直し・拡充 (法人税・所得税・法人住民税)
○ 給与等の支給額を増加させた場合、増加額の10%を税額控除する制度。(法人税額10%(中小企業等は20%)を限度)
○本税制を、企業にとってより使いやすいものとし、計画的・段階的な賃上げを支援する観点から、その要件を緩和すると
ともに、適用期限を2年間延長する(平成29年度末まで)。
現行制度
【創設年度:平成25年度】
具体的な見直し内容
【要件①】給与等支給額の総額:24年度から5%以上増加
【要件②】給与等支給額の総額:前の事業年度以上
【見直し内容】
総額「5%」増加要件を、以下のとおり改めるととも
に、適用期限を2年間延長する(平成29年度末まで)
(年度)
<給与等支給額>
 算定の基準となるのは、国内の雇用者への支払給与。
役員給与は含まず、パート・アルバイトへの給与を含む。
H25(注) H26
10%の税額控除
(法人税額の10%
(中小企業等は20%)を限度)
 通常の賃金のほか、残業手当・賞与を含む。退職手当は
含まない。
H27
H28
H29
現行
5%
5%
5%
-
-
改正案
2%
2%
3%
5%
5%
24年度からの
増加額
給与等支給額
24年度からの
増加額
平均給与等支給額
平均給与等支給額
平均給与等支給額
平成24年度
平成25年度
平成26年度
2年間延長
(注)平成25年度当初にさかのぼって適用。
(既に決算を終えている企業については、平成26年度に
税額控除額を上乗せ。)
【要件③】給与等支給額の平均:前の事業年度以上
【見直し内容】
○高齢者の退職と若年者の採用による平均給与減少といった
事情を考慮するため、給与等支給額「平均」の比較対象を、
「継続雇用者に対する給与等」に見直す。(=退職者・再雇
用者・新卒採用者を除いて比較する)
※また、「前の事業年度以上」を「前の事業年度を上回る」に変更。
19
Ⅴ.検討事項
7.復興特別法人税の前倒し廃止についての検討
検討事項
【民間投資活性化等のための税制改正大綱(平成25年10月1日)(抄)】
「足元の経済成長を賃金上昇につなげることを前提に、復興特別法人税の一年前倒しでの廃止について検討する。その検討に
あたっては、税収の動向などを見極めて復興特別法人税に代わる復興財源を確保すること、国民の理解、なかでも被災地の
方々の十分な理解を得ること、及び復興特別法人税の廃止を確実に賃金上昇につなげられる方策と見通しを確認すること等を
踏まえたうえで、12月中に結論を得る。」
 平成23年度税制改正で、法人実効税率を5%引下げ。
(法人税率(国税):30%→25.5% 地方税を含む法人実効税率:40.69%→35.64%) ※法案成立:平成23年11月30日
 併せて、復興財源確保のため、平成24年度~26年度(3年間)の措置として、法人税額の10%の復興特別法人税が付加。
税収は復興特会に計上(0.8兆円/年、3年間で2.4兆円)。
(法人税率(国税):25.5%→28.05% 地方税を含む法人実効税率:35.64%→38.01%)
法人税率(国税分)
中小企業の軽減税率
1年前倒し
税率
1年前倒し
税率
30%
18%
4.5%引下げ
2%程度低下
4.5%引下げ
28.05%
3%引下げ
1.5%低下
3%引下げ
16.5%
付加税10%
付加税10%
2.55%
1.5%
15%
25.5%
22年度 23年度 24年度 25年度 26年度 27年度 28年度 ・・・
22年度 23年度 24年度 25年度 26年度 27年度 28年度 ・・・
21
検討事項
8.法人実効税率の在り方に関する速やかな検討開始
【民間投資活性化等のための税制改正大綱(平成25年10月1日)(抄)】
「法人課税については、企業の国際競争力や立地競争力の強化のため、国・地方を合わせた表面税率である法人実効税率
を引き下げるべきとの意見がある。我が国が直面する産業構造や事業環境の変化の中で、法人実効税率引下げが雇用や国
内投資に確実につながっていくのか、その政策効果を検証する必要がある。
表面税率を引き下げる場合には、税制の健全化を勘案し、ヨーロッパ諸国でも行われたように政策減税の大幅な見直しな
どによる課税ベースの拡大や、他税目での増収策による財源確保を図る必要がある。
こうした点を踏まえつつ、法人実効税率の在り方について、今後、速やかに検討を開始することとする。」
法人実効税率の国際比較
45.00%
40.00%
2012年2月米国財務省は、法人税率(連邦税分)の引下げ(35%→28%)
(製造業は25%)等を含む税制改革案を発表。
40.69%
38.01%
35.00%
30.00%
キャメロン政権は、2014年4月より21%、
2015年4月より20%に引き下げる予定。
うち
地方税
11.93%
25.00%
23.00%
40.75%
20.00%
35.64%
33.33%
15.00%
29.48%
25.00%
24.20%
10.00%
20.00%
17.00%
5.00%
0.00%
日本
アメリカ
フランス
ドイツ
中国
韓国
注1)日本は東京都を想定。40.69%( ~平成23年度)→38.01%(平成24~26年度)→35.64%
注2)アメリカはカリフォルニア州を想定。
イギリス
シンガポール
22
9.車体課税の抜本的見直し
検討事項
(自動車重量税・自動車取得税・自動車税)
車体課税は取得・保有段階において複数の税が課されており、過大な税負担が自
動車ユーザーに課されている。
さらに消費税率引上げとなれば、自動車需要が大幅に落ち込み、日本の自動車
産業及び関連産業が停滞し、国内の生産や雇用の維持が一層困難になるなど、我
が国経済へ深刻な影響を与える可能性が高い。
物品税・消費税率と国内新車販売台数の推移
大型車
1000
25
(23%)
900
物品税
普通車
800
(1989年に撤廃)
軽
700
増税後の販売減
(15.5%)
600
15
高級車ブーム
500
400
10
(経過措置(6→4.5%)
300
平成25年度 与党税制改正大綱(抄)
消費税増税(5%)
200
5
100
<自動車取得税>
20
(18.5%)
物品税・ 消費税率(%)
現 状
新車販売台数(万台)
【民間投資活性化等のための税制改正大綱(平成25年10月1日)(抄)】
「自動車取得税及び自動車重量税については、経済情勢に配慮する観点から、消費税率引上げの前後における駆け込み需
要及び反動減の緩和も視野に入れ、税制抜本改革法第7条第1号カに基づき、国及び地方を通じた関連税制の在り方の見直
しを行い、安定的な財源を確保した上で、地方財政にも配慮しつつ、簡素化、負担の軽減、グリーン化を図る観点から、見直し
を行う。」
消費税導入(3%)
0
0
1986
1987
1988
1989
1990
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
○自動車取得税については、安定的な財源を確保して、地方財政への影響に対する適切な補てん措置を講じることを前提に、
地方団体の意見を踏まえながら、以下の方向で抜本的な改革を行うこととし、平成26年度税制改正で具体的な結論を得る。
◆ 自動車取得税は、二段階で引き下げ、消費税10%の時点で廃止する。消費税8%の段階では、エコカー減税の拡充などグリーン化を強化する。必要な
財源は別途措置する。
◆消費税10%段階で、自動車税において、自動車取得税のグリーン化機能を踏まえつつ、一層のグリーン化の維持・強化及び安定的な財源確保の観点か
ら、地域の自主性、自立性を高めつつ、環境性能に応じた課税を実施することとし、他に確保した安定的な財源と合わせて、地方財政へは影響を及ぼさ
ない。
<自動車重量税>
○自動車重量税については、以下の方向で見直しを行うこととし、平成26年度税制改正で具体的な結論を得る。
◆エコカー減税制度の基本構造を恒久化する。
◆消費税8%段階では、財源を確保して、一層のグリーン化等の観点から、燃費性能等に応じて軽減する等の措置を講じる。
◆今後、グリーン化機能の維持・強化及び安定的な財源確保の観点から、環境性能に応じた課税を検討する。
23
(参考)平成26年度税制改正 経済産業省要望
1.自動車取得税の段階的引下げ・廃止、
エコカー減税の拡充
【現行エコカー減税(軽減税率)】(適用期限:平成24年4月1日から平成27年3月31日)
【乗用車・軽自動車】
○自動車取得税の税率を消費税8%時点で3%引下げ、
消費税10%時点で廃止する。
○消費税率引上げの影響緩和と、環境性能に優れた
自動車の普及促進を図るため、エコカー減税を拡充する。
2.自動車重量税のエコカー減税の拡充
排ガス規制
☆☆☆☆(※)
電気自動車、燃料電池自動車、プラグイン・ハイブリッド
自動車、クリーンディーゼル自動車、天然ガス自動車
平成27(2015)年度燃費基準+20%
平成27(2015)年度燃費基準+10%
平成27(2015)年度燃費基準達成
免税
▲75%軽減
▲50%軽減
【現行エコカー減税(軽減税率)】(適用期限:平成24年5月1日から平成27年4月30日)
減税率
車検1回目 車検2回目
【乗用車・軽自動車】
(~3年)
(~5年)
○消費税率引上げの影響の緩和と、環境性能に優れた
自動車の普及促進を図るため、エコカー減税を拡充する。
3.自動車税のグリーン化特例の拡充・延長
減税率
取得時
排ガス規制
☆☆☆☆(※)
電気自動車、燃料電池自動車、プラグイン・ハイブリッド
自動車、クリーンディーゼル自動車、天然ガス自動車
免税
▲50%軽減
平成27(2015)年度燃費基準+20%
平成27(2015)年度燃費基準+10%
▲75%軽減
平成27(2015)年度燃費基準達成
▲50%軽減
【現行グリーン化特例(軽減税率)】(適用期限:平成24年4月1日から平成26年3月31日)
○消費税率引上げの影響の緩和と、環境性能に優れた
自動車の普及促進を図るため、自動車税のグリーン化
特例を延長・拡充する。
【乗用車】
減税率
1年分
排ガス規制☆☆☆☆(※)
電気自動車、燃料電池自動車、
プラグイン・ハイブリッド自動車、天然ガス自動車
平成27(2015)年度燃費基準+20%
平成27(2015)年度燃費基準+10%
平成27(2015)年度燃費基準達成
▲50%軽減
▲25%軽減
※:平成17年排ガス規制75%低減
24
10.償却資産課税の抜本的見直し(固定資産税)
検討事項
【民間投資活性化のための税制改正大綱(平成25年10月1日)(抄)】
「固定資産税の償却資産課税に関する税制措置については、固定資産税が基礎的自治体である市町村
を支える安定した基幹税であることを踏まえ、政策目的とその効果、補助金等他の政策手段との関係、市町
村財政への配慮、実務上の問題点など幅広い観点から、引き続き検討する。」
【要望内容】
○本年6月14日に閣議決定された「日本再興戦略」において、設備投資の促進が最重要課題と位置
付けられていることを踏まえ、
「集中投資促進期間(3年間)」のうちに新規に取得された機械・装置等について、時限的に(例えば
5年間)固定資産税を非課税とする。
償却資産、特に機械・装置等に係る固定資産税課税は国際的に稀な制度。
償却資産課税を行っている数少ない国等においても、近年、機械・装置等を非課税とする動きがある。
固定資産税は企業の利益の有無にかかわらず賦課されるもの。設備投資に対する収益性を低下させ、
国内投資の阻害要因となっている。
したがって、償却資産課税の抜本的な見直しが必要。
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