20111012seminar002

Report
論文紹介
Sample size detemination in clinical trils with
multiple co-primary binary endpoints
Takashi Sozu, Tomoyuki Sugimotob and Toshimitsu Hamasaki
西本
尚樹
北海道大学 探索医療教育研究センター 生物統計部門
動機
• PRO研究
– 例えば、精神医学の領域での研究
• 調査項目が非常に多い
• エンドポイントが複数
• 調査票の例
• 複数のエンドポイントに対するサンプルサイ
ズの設計が必要
• 2011統計関連学会連合大会でも発表されて
いた寒水先生の発表
背景
• 被験者から幅広い指標を取得するために、治療の
複雑さや診療技術の進歩により、複数のエンドポイ
ントや多重比較が重要性が増している。
– Bloch et al. 2007
• 非劣性試験を想定し、bootstrapで複数のエンドポイントを検定す
るノンパラメトリックな方法を提案。
3
背景
• ICH-E9 :主要変数(「目標」変数、主要評価項目と
もいう)は、試験の主要な目的に直結した臨床的に
最も適切で説得力のある証拠を与えうる変数である
べきである。主要変数は通常ただ一つにすべきであ
る。
原文
(The primary variable (‘target’ variable, primary endpoint) should be the
variable capable of providing the most clinically relevant and convincing
evidence directly related to the primary objective of the trial. There should
generally be only one primary variable. This will usually be an efficacy
variable, because the primary objective of most confirmatory trials is to provide
strong scientific evidence regarding efficacy.)
背景:疾患には複数のエンドポイントで
同定するものがある
• 偏頭痛
– 痛み、吐き気(nausea)、光恐怖症
(photophobia)、音声恐怖症(phonophobia)
• 関節リューマチ
– 痛み、腫脹(swelling)、硬直(stiffness)
• アルツハイマー病
– 認知の低下(poor cognition)、病的な行動
(disorderly behavior)、日常動作の欠失(deficits
in activities of daily living)
Intersection-Union Test
• K個のプライマリエンドポイントに対して、棄却
域(R: rejection region)を考える
• 全てのH0を棄却したら、有意差あり。
• 一つでも棄却できなければ、有意差があると
は言えない。
=

=1

背景
• 先行研究では、連続値に対する計算式が提
供されていた
– Xiong et al2005, Sozu et al 2006
• 偏頭痛やアルツハイマー病のように、連続値
のみが対象となるとは、限らない。
• 離散値に対する結果変数に対する報告は少
ない。
目的
• 2値の全ての主要評価項目で、統計的な有意
水準を満たすために、2群の比較における検
出力とサンプルサイズの基礎的な計算式を
提供すること。
複数のエンドポイントにおける
仮定と関連指標
多変量ベルヌーイ分布を考える
′
 = 1 , … 
  = 
  =  1 − 
′
  ,  ′ = 
   ≠  ′
1 ≤  < ′ ≤ 
i: 治療群(例、1:治療群, 2: プラセボ)
j: 被験者のインデックス
k : 主要評価項目のインデックス
(例、1:吐き気, 2:痛みの緩和)
多変量ベルヌーイ分布の相関係数
′
 の範囲
′
≤  ≤
Prentice 1988,・・・相関ではあるが、-1≤  ≤ 1にはならない。
オッズ比
• Table 1より、
ただし、
潜在正規分布の相関係数
• 観測した変数は二値
• 潜在的な連続値の変数を介して発生すると
考える
• Xijk=1となるのを次の条件で考える
K Pearsonが提案した四分相関係数
(tetrachoric correlation coefficient)
方法
• 検出力と症例数設計について、5種類の方法
を比較
– 漸近正規に基づく方法
• 連続補正なし
• 連続補正あり
– アークサインに基づく方法
• 連続補正なし
• 連続補正あり
– フィッシャーの正確法
周辺分布を考える
とおき、

 ′ , 

− 
 ′ , 
 ′
− 
とおく。
 ′ , 
−  −   ′ +
は、多項分布に従う。
 は、二項分布Bn(ni;  )に従う。
 ′
’
仮説の設定
• 一般性を担保するために、有効性(efficacy)
を試験薬群が対照群より、応答(response)の
割合が良いときに有効とした。
3.1連続補正なしの漸近正規法(AN)
上記の検定統計量の元では、漸近的な検出力の式は以下
のようになる。
3.1連続補正なしの漸近正規法(AN)
~
非対角以外の要素は、以下のようになる。
検出力の式は、以下のようになる。
3.1連続補正なしの漸近正規法(AN)
のとき、
3.2連続補正ありの漸近正規法(ANc)
Yatesの連続補正を加えて、
検出力の式は、以下のようになる。
3.3連続補正なしのアークサイン法(AS)
Bartlettによるアークサイン変換の式は、
N1とn2が大きければ、上記の検定統計量のもとでの漸近的
な検出力は、
~
非対角以外の要素は、
3.4連続補正ありのアークサイン法(ASc)
Walterによるアークサイン変換の式は、
~
非対角以外の要素は、
3.5Fisherの正確法(Fi)
は、条件付きで超幾何
分布に従う。
条件付き検出力は、
数値計算
• 期待検出力を近似するために、モンテ・カル
ロ積分を用いた
※乱数を発生させて、多次元の有限積分を求める方法。
Bahadur 1961,
※高次元の相関は0と仮定できないことがあるため、そのよ
うなときには、Emrich and Piedmonte 1991を参照した。
3.6症例数設計の手順
• 必要なもの
– 応答確率πik
– 関連指標の一つ
– 繰り返し計算(iterative procedure)
結果
Correlati
ons
値
No
0.0
Low
0.3
Moderate
0.5
high
0.8
エンドポイントの数K=2
結果
結果
Correlati
ons
値
No
0.0
Low
0.3
Moderate
0.5
high
0.8
エンドポイントの数K=3
結果
結果
結論
• エンドポイント間に相関がないと仮定した場
合、すなわち以下のようになるが、
数値計算からもわかるように、症例数を過大
に推定してしまう。
• 従って、エンドポイントに正の相関があり、エ
ンドポイント間のeffect sizeが等しいとき、本
論文の手法を使うメリットがある。
結論
• エンドポイントの数を増やすと、追加された
complicityによって、症例数の決定に負の影
響をもたらす。
• エンドポイントを増やすことで、関連指標の大
きな制限がかけられる。
• 従って、最小限のエンドポイントに絞ることが
推奨される。
結論
• あらかじめ定めた検出力は、AscとFiを除い
て、超える傾向にあった。
• この結果により、前述の結論と合わせて、症
例数が増やせないときに、本法による計算は
有効である。
参考文献
参考文献
おまけ
ICH-E9のshouldとshall
• Shall: indicating offers and suggestions.
Ex. Shall I (would you like me to) do the
washing-up?
• Should: used to indicate what is right or
wrong, appropriate or not appropriate.
• Shallが提案であるのに対し、shouldは正しく
はこうあるべきだという強制の意を含む。ただ、
辞書によってはshall=must(shallとshouldの
意味が逆転している)と記述しているものもあ
る。

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