2014事後評価_金原_0901 14.4MB

Report
新学術領域研究(研究領域提案型)平成21~25年度
超深度掘削が拓く海溝型巨大地震の新しい描像
領域代表者
木村 学
東京大学・大学院理学系研究科
目的
南海トラフのプレート境界で発生する
海溝型巨大地震に対する全く新しい描像を得る
前半目標
プレート境界域浅部の理解
後半目標
地震発生帯の理解・目的達成
主な七大発見
1.
【B02】
2. 粘土鉱物含有量に応じた断層の強度と透水性 【B01】
3. 浅部プレート境界上盤に大規模低速度層
現在活動している地震断層は分岐断層 – デコルマだった 【A01,B02】
3’. 南海トラフ巨大地震断層の3次元構造と物性
日本海溝巨大地震断層の構造と物性の解明 【A01】
4. 断層活動履歴解明の新 proxy 確立
強震動変形・地震性イベント堆積物を用いた断層活動履歴の解明 【A02】
5. 地震断層上盤浅部の応力場とその変動描像・浅部超低周波地震等から
断層強度推定(東北地震断層 + 南海地震断層) 【C01】
6. JFAST 掘削が描き出した浅部断層の姿 【C01】
7. 深部微動・スロースリップ・巨大地震を結びつける数理モデルの構築と
様々な観測事実 【C02】
七大発見 その1
七大発見 その2 粘土鉱物含有量に応じた断層の強度と透水性
日本海溝掘削試料の摩擦強度・浸透率と粘土鉱物含有量
南海トラフ付加体掘削試料の摩擦強度
コスタリカ沖掘削試料の摩擦強度
七大発見 その3 浅部プレート境界上盤に大規模低速度層
現在活動している地震断層は分岐断層~デコルマだった
Science 2007
デコルマ下部の低速度層
(Park et al. 2010, Geology)
間隙水圧異常分布:分岐断層~デコルマの直下にOverpressureの存在(Tsuji et al., 2014)
七大発見 その3’ 南海トラフ巨大地震断層の3次元構造と物性
日本海溝巨大地震断層の構造と物性の解明
巨大分岐断層付近の3次元構造とP波速度
巨大分岐断層先端の幾何形状と活動性
巨大津波を引き起こした浅部プレート境界断層
IODP緊急掘削で浅部プレート境界断層を特定
Nakamura et al. (2013)
Park et al. (2010)
Saito et al.
(2012)
Yamada et al. (2013)
七大発見 その4 断層活動履歴解明の新 proxy 確立
強震動変形・地震性イベント堆積物を用いた断層活動履歴の解明
巨大分岐断層の上盤の先端部にのみ
分布する強震動変形=断層運動の化石
地震動・津波により移動・集積した
イベント堆積物=地震活動の化石
原発事故由来
物質を含む
泥質層
津波でもた
らされた砂
2011年の
地震による
震動変形
1944年東南海地震時の変形
1944年東南海地震時の断層運動
による変形 Sakaguchi et al. (2011)
地震性堆積物の経年変化
(生物擾乱に抗して残るか)の検証
2011年東北地方太平洋沖地震時に
変形した層とその上に堆積した砂泥層
Ikehara et al. (2014)
7大発見 その5
地震断層上盤浅部の応力場とその変動描像・浅部超低周波地震等
から断層強度推定 (東北地震断層+南海地震断層)
•上盤浅部が沈み込みの方向に圧縮
•浅部応力場は正断層~横ずれ断層型
•断層強度がきわめて弱い
Lin et al., 2013 (Science)
Ito et al., 201 (JGR)
Tsuji et al.,
Kinoshita and Tobin, 2012 (Tecotnophys)
Exp338 Scientists,
Ito et al., 2009 (GRL)
「ちきゅう」孔内計測結果
3.11東北地震前後の応力変化模式図
地震前:
逆断層型(小断層)
Ito et al.
Lin et al.
In prep.
C0009
C0002
地震後:
正断層~横ずれ型
(検層・コア強度)
プレート収束方向の応力降下(~2MPa)
熊野海盆(浅部):正断層型
付加体(深部):正断層横ずれ断層型
正断層型
SHmax
7大発見 その6 JFAST掘削が描き出した浅部断層の姿
断層物質の摩擦実験と孔内温度計測による
浅部滑り温度上昇から、断層の摩擦係数がき
わめて小さいことが分かった
Sawai and Hirose, 2012 AGU
(Ujiie et al., 2013 Science)
820mの断層上で観測された温度異常(+0.3℃)
を最もよく説明するのは、摩擦係数が0.1以下
のモデルである
[Fulton et al., 2013 Science]
Wang and Kinoshita, 2013 Science
七大発見 その7 深部微動・スロースリップ・巨大地震を結びつける
数理モデルの構築と様々な観測事実
微動・スロースリップの統合数理モデル
による多様な微動活動の再現
巨大地震の先行過程としての微動
3/9 M7.3の前震
ひっきりなしに微動が起きている
モデル計算の一例
空間
高
微動
低
四国における観測例
時間(分)
時間
Ando et al. (2012)
Ide (2010)
数理モデルによって再現された放物線
状の微動の広がりと対応する観測例
2011年東北地方太平洋沖地震直前に
観測された微動シグナル
Ito et al. (2014)
NanTroSEIZE: The Nankai Trough Seismogenic
Zone Experiment
A decade-long project to sample
and instrument the fault zone
between the tectonic plates
アウトリーチ展開

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