syoukennkeizairon140423

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第1章.金融仲介
・金融とは?
金融仲介
機関
資金余剰
主体(家計)
資金不足主体
(企業・政府)
証券市場
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福光・高橋編『ベ-シック証券市場論』p.11
2
・現在の日本の資金循環:
家計・企業の余剰資金が資金不足の政府・海外へ流れる
日本銀行資金循環統計
www.boj.or.jp
3
• 各部門(個人or家計、非金融法人企業、公共
or政府、海外)の資金余剰、資金不足とは何
を表しているのか?
• 家計部門の資金過不足
– 家計貯蓄=家計の可処分所得-消費支出
• 家計貯蓄率=家計貯蓄/家計の可処分所得
– 家計の投資=家計による住宅取得等の実物投資
– 貯蓄> ( < )投資 ⇒ 資金余剰(資金不足)
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• 企業(非金融法人企業)部門の資金過不足
– 企業の貯蓄=企業所得-企業消費
• 企業所得=企業収益の内部留保+減価償却
• 企業消費:企業は生産主体であり、消費主体ではない
ので、企業消費はゼロ
– 企業の投資=生産設備・工場・オフィスビル等へ
の実物的投資
– 貯蓄> ( < )投資 ⇒ 資金余剰(資金不足)
5
• 政府部門の資金過不足
• ここでの政府収入は、国債発行による収入は含まない。
– 政府収入> ( < )政府支出 ⇒ 財政黒字(赤字)
⇒ 資金余剰(資金不足)
• 海外部門の資金過不足
– 海外部門:日本との取引関係のある海外の経済主体をすべてまと
めて、海外の立場から見たもの。
– 海外部門の資金過不足=財・サービス取引と利子・配当・労働所得
における日本からの受取-日本への支払
– =日本の海外からの財・サービスの輸入と利子・配当・労働所得支
払-日本の海外への輸出と利子・配当・労働所得受取=財・サービ
ス収支+所得収支=日本の経常収支(赤字)
– 日本からの受取> ( < ) 日本への支払⇒ 資金余剰(資金不足)
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• 主体・地域・産業・国境を越えての資金移転
• ⇒社会の中の貯蓄資金を有用な投資に活用
• 証券:
• 金融仲介:
– 余剰主体から不足主体への資金移転を仲介する
機能
– 金融仲介機関だけでなく、
、証券市場で
活動している金融機関も、金融仲介機能を果たし
ている
e.g. 銀行、 投資信託、 証券会社、 格付機関
7
・サブプライム関連損失の地域分布:
世界中の資金が国境を越えて金融仲介され、
米国のサブプライムローンに当てられていた。
IMF Financial Stability Report April 2008 p.52
Asset Backed Security(資産担保証券)
Collateralized Debt Obligation(債務
担保証券):企業向貸出や証券化商品を
証券化したもの、CLOとABSCDO
Structured Investment Vehicle
:投資ファンドの一種
8
・2000年代の米国住宅バブルの頃、欧州から大量の資金が
米国に流入し、証券化商品への投資に当てられていた。
欧州による米国民間証券化商品保有
億ドル
/標準
/標準
/標準
/標準
/標準
/標準
/標準
2002
U.S. Treasury
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
9
・ユーロ圏では、通貨統合後の2000年代において
対外的資金余剰の北部の国と対外的資金不足
の南欧の国に分かれる。
PIGS:
ポルトガル、
アイルランド、
ギリシャ、スペイン
田中素香『ユーロ』
岩波新書p.185
10
・ドイツの銀行の南欧向け資金供給は
2010年の欧州危機以降資金回収は激化し、
現在は低水準で横ばい。
ドイツの銀行の南欧諸国向け債権
億ユーロ
/標準
ギリシャを除く
/標準
ギリシャを含む
/標準
/標準
/標準
/標準
/標準
/標準
/標準
BIS
/標準
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○本源的証券・間接証券と資産変換
• 資金移転プロセス:
– 資金の流れの側面と
• e.g. 株券、借入証書、預金証書、投信受益証券
– 本源的証券:
– 間接証券:
– ここでの証券(広義の証券)は金融的権利を表すもの
すべてを指しており、証券市場で取引されるもの(狭
義の証券)だけではない。
• 有価証券:財産的価値ある私権を表象する証券であって、そ
の権利の移転及び行使が証券によってなされることを要する
もの
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• e.g. 銀行による金融仲介(預金受入れ、貸出実行)
– 証書・金融資産の流れの側面:借り手(不足主体)か
ら借入証書(本源的証券)を受け取り、預金者(余剰
主体)に預金証書(間接証券)を提供
–⇒
(
借不
り足
手主
体
)
銀行のB/S
借入
証書
貸
出
預
金
預金
証書
(
預余
金剰
者主
体
)
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• 資産変換とは?
• ⇒権利・キャッシュフローの組換え
– 借入証書:借手企業に対する請求権、預金証
書:銀行に対する請求権
– 借手企業が借入金を返済できなくても、預金
の元本・利子は銀行によって保証されている:
借入証書(企業向貸出)というリスクのある資
産を預金という安全な資産に変換
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• なぜ、資産変換が行われるのか?
• e.g. 銀行による金融仲介
– 借手:返済期限が長く、大きな金額の借入が
必要。そうした内容の証書を発行したい。
– 貸手:満期が短く、金額の小さい資金をより安
全な形で提供。そうした証書を受け取りたい。
– ⇒両者のニーズのギャップを資産変換を通じ
て埋めることで、資金移転をスムーズに行う。
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