乳牛衛生

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乳牛衛生: 農業生産工程管理(GAP)
1.施設の設計及び設備の要件
2.施設・設備及び機械・器具の保守及び衛生管理
第三者認証の項
3.原材料(素畜、飼料、使用水等)
でも扱ったが、乳牛衛
4.乳用牛の取り扱い
生の重要事項をまと
5.出荷牛・生乳の運搬
めた農水省の認証基
6.出荷牛・生乳に関する情報及び出荷先の意識 準の陽転を紹介する。
7.従事者の衛生と安全
1.施設の設計及び設備の要件
8.従事者の教育・訓練
(1)施設の立地及び構造
9 .重要管理事項
(2)施設内部のデザイン、配置及び構造
害虫や害獣が生息する場所を避ける。
搾乳場所、生乳処理施設(バルククー
ラー)は飼育舎と管理区分する。
水はけが良く、清掃のし易い構造・材
質であること。
温度管理、換気調整が適切である
(3)牛に接する装置、配置、構造
(4)給餌、給水、排水とその装置
(5)温度管理、空調及び換気
(6)照明
(7)貯蔵庫
(8)装置(用具など)
(9)人の便所などの衛生設備
2.施設・設備及び機械・器具の保
守及び衛生管理
壁、窓枠、床面は、塵埃、汚れが認めら
れたら、毎日、適宜清掃し、確認する。
(1)施設・設備の保守及び衛生管理
(2)機械・器具の保守及び衛生管理
(3)洗浄・消毒プログラム
(4)そ族・昆虫・野鳥・獣害の駆除・防除
(5)廃棄物(敷料・糞、死体)の取り扱い
(6)効果的なモニタリング
保守管理後、錆の発生、破損、部品の脱
落など異物の原因となる状態がない。
搾乳器具の部品は、定期的に交換する
洗浄・消毒の手順、方法、頻度及びモニ
タリングの方法を文書化し、記録担当者
を決めておく。
牛舎周辺の野鳥、野生動物の死骸、排せつ物等は除去し、周辺を消毒するとともに、周辺に
生息する野生動物を把握し、駆除プログラムを作成する。
導入元農場の衛生管理状況を適切に把
握し、個体識別番号及び移動記録を確
認する。
導入牛は隔離施設に搬入し、一定期間
隔離飼養する。
搬入飼料は、サルモネラ検査を定期的
に実施している工場由来の飼料で、その
検査結果がロットごとに添付されている
3.原材料(素畜、飼料、使用水
等)
(1)供給側の生産環境とそこにおける取り
扱いの証明
(2)素畜、飼料等の受入れ要件と管理
(3)供給側の保管及び輸送の要件と管理
(4)使用水の受入れ要件と管理
飼料、素畜、ワクチン等の薬剤及び消毒剤など化学物質について、事前に受取り前の供給
者側における保管・管理状況及び輸送の方法を話し合い、取り決め事項を文書化しておく。
4.乳用牛の取り扱い
(1)危害の管理(衛生と健康管理)
(2)生産時の保守管理及び人の衛生
(3)文書化及び記録
(4)回収・処置手順
殺虫剤等の化学物質を散布・配置した箇所、薬
剤名、散布・配置日、出荷制限期間、担当者名
を記録する。
(搾乳)
ア 搾乳前に乳頭周囲の体毛の伸びを確認
し、異状を確認したら毛焼き又は毛刈り等
の処置を行う。
イ 搾乳前の乳頭の洗浄を行う。
ウ 搾乳前の前搾りは確実に行う。
エ 前搾りで乳房炎確認を行う。
オ プレデッピングを行う。
カ プレデッピング後、1頭1布又はペーパー
タオルを使用し乾燥させる。
キ 前搾りからユニット装着までの適切な時
間を定め搾乳開始する。
ク 搾乳終了後、デッピングを行っている。
ケ 適切な搾乳機の洗浄、消毒を行っている。
① 健康管理(飼育と環境の適正管理)
ビタミン剤、駆虫薬等を用いる場合は、適
切な投与プログラムにより投与する。
ワクチンを用いる場合は、獣医師の指示
する適切なワクチンプログラムにより接
種する。
抗菌性物質等を投与した牛は、投与薬
剤名、投与日時、出荷制限期間、担当者
名を記録し、投与牛をマーキングする。
② 衛生管理
ア 給餌、出荷前の餌切りは適切なプログラ
ムによって実施する。
エ 分娩、去勢、削蹄、除角は、手順化され衛
生的に実施され、必要に応じて獣医師等の
指示のもとで行う。
オ日常的に行う見回り作業(巡回作業)は、
監視・測定する項目を明確にし、異常時には
直ちに処置を行う。牛の異常及び異常な斃
死を確認した場合については届出を行い、
家畜保健衛生所の指示等に基づき、適正に
処理する。
(4)出荷先(と畜場、集乳所等)と話し合い、
回収・処置の手順・方法を確立し、文書化し、
保持し、更新する。
5.出荷牛・生乳の運搬
(1)車両及び器材・コンテナ等の必要条件
(2)車両及び器材、コンテナ等の保守管理
(3)生乳の管理
(4)出荷牛の衛生管理
6.出荷牛・生乳に関する情報及び
出荷先の意識
(1)出荷先からの情報収集
(2)出荷先への情報提供と出荷先の意識
(ア)従事者が次の状態にあるときは、搾乳作業に
従事してはならない。
・ 従事者が食中毒の原因となる疾患(化膿した切
り傷、蓄膿症などの化膿性疾患など)に罹っている
とき。
・ 従事者が飲食物を介して伝染する恐れのある疾
患に感染しているとき。
(ケ)手指消毒用のバケツを用意し、作業中、1頭ご
とに必ず手指を洗浄、殺菌するか、又は清潔で衛
生的なプラスチックまたはゴム製手袋を着用するこ
と。
① 出荷に必要な車両、器材等の保守・衛
生管理の手順を明確にし、文書化し、保
持し、更新し、実施の記録は保持されて
いること。外部に委託する場合、実施記
録を確認すること。
② 施設は、車両全体を消毒する消毒槽、
車両全体を消毒する噴霧装置を有してい
ること。
① 適切なバルククーラーの洗浄、殺
菌を行っていること。
④ バルククーラーでの保管温度・保
管時間の管理は、搾乳開始から集乳
まで温度管理基準を達成可能である
こと。
⑤ 出荷する生乳は、出荷直前の生
乳の乳質検査を実施していること。
7.従事者の衛生と安全
(1)牛舎内で従事する者
(2)乳用牛の搬入に従事する者
(3)生乳の搬出に従事する者
(4)牛の搬出に従事する者
(5)外来者の衛生
8.従事者の教育・訓練
9.重要管理事項
(1)衛生意識及び責任感
(2)教育・訓練プログラム
(3)研修及び管理(教育効果の確認)
(4)再教育・訓練
(1)牛の健康管理に関わる要求事項
(2)抗生物質等薬物の残留に関わる要
求事項
(3)注射針の残留に関わる要求事項
(4)搾乳器具の点検に関わる要求事項
(1)牛の健康管理に関わる要求事項
① 要求事項
ア 臨床的な健康状況のチェック基準を明確にし、文書化していること。
イ BCS点検の実施手順を明確にし、文書化していること。
ウ 乳房炎検査の手順・方法、判断基準を明確にし、文書化していること。
エ 異常牛確認の手順・方法、判定基準を明確にし、文書化していること。
オ 異常牛の隔離、治療、淘汰の手順・方法、判断基準を明確にし、文書化していること(獣
医師の指示の厳守が含まれていること)。
② 検証
BCS( Body Condition Score ) : 乳牛
ア BCS点検記録の確認
イ 乳房炎検査記録の確認
の皮下脂肪量またはエネルギー蓄積
ウ 異常牛の隔離、治療、淘汰記録の確認
の相対的な量を計測する方法
エ 獣医師の指示書の確認
オ 病性鑑定書の確認
③ 文書化及び記録
ア 文書は、保持し、更新されなければならない。
イ 文書、記録は、第Ⅰ部の第7章の2の文書、記録に関する要求事項を参照すること。
乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)
別表二 乳等の成分規格並びに製造、調理及び保存の方法の基準
(一)乳等一般の成分規格及び製造の方法の基準
(1) 乳等は、抗生物質、化学的合成品たる抗菌性物質及び厚生労働大臣が定める
放射性物質を含有してはならない。
(2) 次の各号のいずれかに該当する牛、山羊又はめん羊から乳を搾取してはなら
ないこと。
1 分娩後5日以内のもの
2 乳に影響ある薬剤を服用させ、又は注射した後、その薬剤が乳に残留してい
る期間内のもの
農家の必須管理点
3 生物学的製剤を注射し著しく反応を呈しているもの
(3) 牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳及び無脂肪牛乳を
製造する場合並びに生乳を使用する加工乳及び乳製品を製造する場合には、次の
要件を備えた生乳又は生山羊乳を使用すること。
a 生乳
ミルクプラント受け入れ検査の必須管理点
比重(15℃において)
ジャージー種以外 1.028―1.034、ジャージー種 1.028―1.036
酸度(乳酸として)
ジヤージー種以外 0.18%以下、ジャージー種 0.20%以下
細菌数(直接個体鏡検法で1ml当たり) 400万以下
農家へのペナルティー
(二)牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳及び
加工乳の成分規格並びに製造及び保存の方法の基準
(1) 牛乳
小児、老人、病人、妊婦などの健康弱者も飲用する
1 成分規格
無脂乳固形分 8.0%以上
乳価に反映され、農家収入に影響
乳脂肪分 3.0%以上
比重(15℃において)
ジャージー種以外 1.028―1.034、ジャージー種 1.028―1.036
酸度(乳酸として)
ジヤージー種以外 0.18%以下、ジャージー種 0.20%以下
細菌数(標準平板培養法で1ml当たり) 50,000以下
大腸菌群 陰性
ミルクプラントの必須管理点
2 製造の方法の基準
保持式により63℃で30分間加熱殺菌するか、又はこれと同等以上の殺菌効
果を有する方法で加熱殺菌すること。
3 保存の方法の基準
a 殺菌後直ちに10℃以下に冷却して保存すること。ただし、常温保存可能品
(LL乳)にあっては、この限りでない。
アイスクリーム、粉乳、発酵乳、クリーム、バター、チーズ等についても、成分規格と
製造基準が設けられている。全て、健康弱者を念頭に定められている。
I.搾乳準備
1.始業時の点検・準備
①
②
③
④
畜舎内の清掃等
ミルカー等の点検
バルククーラーの点検
搾乳器具の準備
2.搾乳前の消毒
①清潔な服装と手指の消毒
② ミルカー等搾乳機器の
消毒・洗浄
II.前搾り
PLテスト
ストリップカップ
ブツの確認
台車(搾乳カート)
ORION Farm
Technologies
2.PLテスト
生乳のpH上昇と白血球の増加を
ディッパー
① 乳房炎の発見と予防
検査する。乳質に異常があれば
乳頭消毒
② 細菌数の多い乳汁を捨てる 必ず行う。異常がなくても、定期
前搾りの回数は4~5回
的に行う。
III.乳頭清拭
③ 適切な泌乳刺激
1.乳頭のみを清拭: 乳房が多少汚れ
ミルカーの吸引力だけで取り出せる生乳は、 ていても、乳房まで一緒に拭かない。
大乳管と乳槽に貯留している40%程度の部 2.乳頭の拭き取り乾燥: 完全に水気を
分にすぎず、残りの約60%は乳腺胞と小乳
切らないと、水分中の細菌が汚染。
1.ストリッピング
管にあり、搾乳刺激により牛自らが排出を促
さなければ搾乳できない。
IV.搾 乳
前搾り後60秒程度でティートカップ装着
①各分房の乳汁をテス
タープレートの穴にそれ
ぞれ静かに搾る。次に
テスターを左右どちらか
一方に傾け、 シャーレ
内の線までこぼすと乳
汁は約2mlになる。
②PL試液2ml を各シャーレ
に加え、前後左右にテスター
を数回(約1分間)傾斜し、よく
混合する。
③凝集の程度及び色調によって
判定。
California milk test
PLテスト(CMT検査)凝集反応による体細胞数の推定
判定
体細胞数の目安
ー
±
+
++
+++
++++
20万/mL以下
15~50万/ mL
40~150万/ mL
100~300万/ mL
250~500万/ mL
500万/ mL以上
所見
傾けると乳はシャーレ面をスムーズに流れる
わずかに凝集があるが、スムーズに流れる
はっきりと凝集があり、傾けても凝集片が残る
凝集片多量で、粘稠性やや強い
凝集片多量で、粘稠性強く半凝集塊状
完全に凝塊状(ゼリー状)
乳房炎
陰性
疑い
疑い
陽性
陽性
陽性
IV.搾 乳
VI.後処理(搾乳器具の洗浄)
1.ティートカップの装着
① 前搾り後60~90秒程度でティートカッ
プを装着
② 汚れた空気の流入を防ぐため、真空
を遮断して装着
③ ミルカーのティートカップが乳頭の真
下に来るようにしてから 装着
1.洗浄
2.過搾乳に注意
① 乳頭先端を傷つける原因となるライ
ナースリップが起きないようにする
② 過搾乳は乳頭粘膜の損傷や、乳房
炎発生の大きな要因となる
3.ティートカップの離脱
① オキシトシン分泌が多い5分以内に搾
乳を終える
② 真空を遮断して自然落下を待って離
脱
V.搾乳後の乳頭消毒
乳房炎予防のため、乳頭孔が閉まる前に
搾乳終了後速やかに乳頭をディッピング
する
① 水洗:40℃程度の温湯で、搾乳終了
後速やか、水で落ちるものは全て落とす
② 洗剤
アルカリ洗剤:有機質系(脂肪、蛋白質)
を落とす。毎日行う。
酸性洗剤:ミネラル系(乳石)を落とす。
3~4日に1回の割合で行う。
③ すすぎ:洗剤や汚れが残らないよう
④ 殺 菌:次亜塩素酸ナトリウム
ディッパー、ストリップカップ等の小器
具だけでなく、ミルカー、バルククーラーも
ホース、パイプのつなぎ目やフィルターな
ど分解洗浄が必要。
VII.点検・整備
毎日の点検、定期的点検のリストを作成し、
確実に行う。
中央酪農会議
福岡県搾乳作業マニュアル
釧路農済:泌乳生理と搾乳技術
乳房炎の予防対策
乳および乳製品は、健康弱者に対する最も良質の栄養源であり、そのための衛
生基準が「乳等省令」で定められている。乳の安全性において乳房炎は最大の要
因であり、乳生産において最も厄介な疾病である。
乳房炎とは乳腺組織の炎症の
ことで、そのほとんどは細菌感染が
コアグラーゼ陰性
原因である。食品安全上、病原性
ブドウ球菌
が強い菌は問題となるが、大半の
(表皮ブドウ球菌)
原因菌は病原性が低く問題となら
ず品質上の問題である。
搾乳時に感染する「伝染性病原
菌」は、黄色ブドウ球菌や無乳性レ
ンサ球菌が代表的である。ふん尿
に汚染された敷料など周囲環境か
ら侵入する「環境性病原菌」は、畜
舎衛生が重要である。
乳房が赤く腫れて熱をおびて痛がったり、あるいは乳汁中にブツが混じるなど、
肉眼的な異常が認められる「臨床型乳房炎」と、乳腺に炎症が起きており乳汁検査
で初めて判る「潜在性乳房炎」に分けられる。、臨床型乳房炎の発生割合は比較的
少ないのに反して、潜在性乳房炎は搾乳牛の25~50%が罹患しているといわれて
おり、経済的な損失もこちらの方がはるかに大きい。
コリネバクテリウム: Arcanobacterium pyogenesは、動物に化膿性疾患を引起
し、乳房炎以外にも関節炎、心内膜炎、流産の原因となる。
マイコプラズマ: マイコプラズマは細胞壁を欠く非常に小さな細菌の一種で、肺炎、
関節炎、消化器病等を引き起こす。乳房炎の原因として農先進国では以前から
流行していたが、日本では2007年に北海道でMycoplasma bovis等による牛
乳房炎が初めて集団発生。
これらの病原性が強い菌は詳細に研究されてきたが、・・・・
コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS) : ブドウ球菌は35種以上に分類されており、
その中で血液を凝固させるコアグラーゼ陽性菌( S. aureus、S. intermedius)
が強い病原性がある。表皮ブドウ球菌( S. epidermidis)は鼻腔や表皮、腐性
ブドウ球菌(S. saprophyticus)は泌尿器周辺の皮膚の常在細菌叢を形成して
他の病原体の侵入を防ぐバリヤーの役割の一端を担っている。その他のCNSも
環境において何らかの役割を担っている。それらが、免疫能が低下した臓器に
侵入することで障害をもたらす。巨大化した乳房が・・・
環境性レンサ球菌: レンサ球菌( Streptococcus属)は6グ
ループに分かれ、60菌種12亜種がある。溶血を起す病原
性の強い菌種を除いて、多くは動物の口、喉、腸、皮膚の
一部を構成する常在細菌叢である。無乳性レンサ球菌(S.
agalactiae)、減乳性レンサ球菌( S. dysgalactiae )や
乳房レンサ球菌( S. uberis)の外に、腸内などに常在す
る環境性レンサ球菌が乳房に入ると問題を起す。
乳房炎を起す菌は、乳頭口から侵
入するので、「侵入をどのように防ぐ
か」が予防の要である。乳頭管を通
過して乳腺槽、さらに乳腺に入り込ん
で増殖する。
乳腺
乳管
感染巣で乳腺細胞に
乳腺槽
障害を与えると、炎症を
乳管槽
抑える信号が出されて
血管の透過性が高まり、
乳頭管
白血球や血漿成分が炎
乳腺槽には乳汁の約40%
症部位に集まる。
この白血球が乳房炎検査の指標となる体細胞数であり、20万/mL
を超えると潜在性乳房炎とされる。細菌の毒素によって死滅した乳腺
細胞や白血球とともに、細菌が産生した酸の作用による乳汁凝固物
(ブツ)が乳汁中に排出される。
細菌の侵入を防ぐには、乳頭口の締りを悪くする爛れなどがないこ
と、搾乳時以外は乳頭管が閉じていることなど、乳頭の健康を保つこ
とであり、搾乳前後の乳頭清拭・消毒がきわめて重要である。
好中球やマク
ロファージは食菌
作用を、リンパ球
は免疫作用を
持っている。好中
球の核は初め桿
状だが、成熟す
ると分かれて分
葉となる。
体細胞数は、産次数とともに、また、搾
乳日数とともに増加する。
正常牛の体細胞数は20万/mL とされ、
3産では120日目からそれを超え、潜在的
乳房炎の状態に入っている。4産以上で
は20日目以降一貫して超えている。
衛生管理の行き届いた牛群平均15万/mL未満の体細胞数の農家
では、6産以上でも100万/mL以上の牛は2%程度で、9.9万/mL以下
が56%を占めていた。
衛生管理の悪い牛群平均45万/mL以
上の体細胞数の農家では、初産でも100
(PLテスト判定)と推定体細胞数
万/mL以上が10%もおり、 9.9万/mL以下
(ー) 20万/mL以下
(±) 15~50万/ mL
は50%にも達しなかった。3産以上では、
(+) 40~150万/ mL
9.9万/mL以下は30%以下であり、採算
(++) 100~300万/ mL
性が懸念された。
(+++) 250~500万/ mL
牛群の体細胞数15万/mL未満の産次別分布
牛群の体細胞数45万/mL以上の産次別分布
乳房は休息時に床に接触し
ており、床が糞などで汚れてい
れば乳頭口が様々な細菌に曝
される。敷料が湿っていると、そ
こで細菌が増殖するので、敷料
の乾燥を維持する。
繋留時に牛の自由を制限し
過ぎると、怪我やストレスの原
因となり、採食量にも影響する。
牛体の清潔を常に維持し、明
るく乾燥した清潔な環境、新鮮
な空気・水と適切な飼料を確保
し、牛の安楽性・快適性を保つ
ことが、乳房炎を初めとする各
種疾病の予防の基礎である。
すなわち、動物福祉を重視す
ることが、健康を保持し、生産性
を高める要である。

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