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遷移元素の性質
1/10
遷移元素:特有の色を示すイオン、磁気
①超ウラン元素
②アクチノイド + ランタノイド
③ 主遷移元素
Co2+
Cr6+ Cr3+ Ni2+ Cu2+ Mn7+
Co(NO3)2 (赤)、K2Cr2O7 (橙)、K2CrO4 (黄)、NiCl2 (緑)、CuSO4 (青)、KMnO4 (紫)
1
H
18
緑:気体、赤:液体、黒:固体
1
金属元素
2
3
Li
4
Be
11
Na
12
Mg
19
K
非金属元素
半金属元素
人工元素
2
He
13
14
15
16
17
5
B
6
C
7
N
8
O
9
F
10
Ne
13
Al
14
Si
15
P
16
S
17
Cl
18
Ar
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
20
Ca
21
Sc
22
Ti
23
V
24
Cr
25
Mn
26
Fe
27
Co
28
Ni
29
Cu
30
Zn
31
Ga
32
Ge
33
As
34
Se
35
Br
36
Kr
37
Rb
38
Sr
39
Y
40
Zr
41
Nb
42
Mo
43
Tc
44
Ru
45
Rh
46
Pd
47
Ag
48
Cd
49
In
50
Sn
51
Sb
52
Te
53
I
54
Xe
55
Cs
56
Ba
*1
72
Hf
73
Ta
74
W
75
Re
76
Os
77
Ir
78
Pt
79
Au
80
Hg
81
Tl
82
Pb
83
Bi
84
Po
85
At
86
Rn
87
Fr
88
Ra
*2
104
Rf
105
Db
106
Sg
107
Bh
108
Hs
109
Mt
110
Ds
111
Rg
112
Cn
113
Uut
114
Uuq
115
Uup
116
Uuh
117
Uus
118
Uuo
*1 ランタノイド:
57
La
58
Ce
59
Pr
60
Nd
61
Pm
62
Sm
63
Eu
64
Gd
65
Tb
66
Dy
67
Ho
68
Er
69
Tm
70
Yb
71
Lu
*2 アクチノイド:
89
Ac
90
Th
91
Pa
92
U
93
Np
94
Pu
95
Am
96
Cm
97
Bk
98
Cf
99
Es
100
Fm
101
Md
102
No
103
Lr
アルカリ金属
アルカリ土類金属
ハロゲン
カルコゲン:第16族元素の総称(酸素を除く場合もある)
希ガス
遷移元素
第一遷移元素(3d遷移元素)
族 元
素
3 Sc
4 Ti
5 V
元素名
スカンジウム
チタン
バナジウム
Cr クロム
Mn マンガン
Fe 鉄
9 Co コバルト
10 Ni ニッケル
11 Cu 銅
6
7
8
12 Zn
主遷移元素
亜鉛
scandium
titan
vanadium
3d 4s2
3d24s2
3d34s2
chromium
manganese
iron
3d54s
3d54s2
3d64s2
cobalt
nickel
copper
3d74s2
3d84s
3d104s
zinc
3d104s2
第二遷移元素(4d遷移元素) 主遷移元素
族 元
素
3 Y
4
5
6
Zr
Nb
Mo
7
8
9
Te
Ru
Rh
10 Pb
11 Ag
12 Cd
元素名
イットリウム
ジルコニウム
ニオブ
モリブデン
テクネチウム
ルテニウム
ロジウム
鉛
銀
カドミウム
yttrium
zirconium
niobium
molybdenum
technetium
ruthenium
rhodium
lead
silver
cadmium
4d15s2
4d25s2
4d45s1
4d55s1
4d54s2
4d75s1
4d85s1
4d10
4d105s1
4d105s2
第三遷移元素(4f遷移元素) 主遷移元素
族
4
5
6
7
8
9
10
11
12
Hf
Ta
W
Re
Os
Ir
Pt
Au
Hg
名
ハフニウム
タンタル
タングステン
レニウム
オスミウム
イリジウム
白金
金
水銀
hafnium
tantalum
tungsten
rhenium
osmium
iridium
platinum
gold
mercury
4f145d26s2
4f145d36s2
4f145d46s2
4f145d56s2
4f145d66s2
4f145d76s2
4f145d96s1
4f145d106s1
4f145d106s2
第三遷移元素(4f遷移元素) ランタノイド系15元素
族
3 La
Ce
Pr
Nd
Pm
Sm
Eu
Gd
Tb
Dy
Ho
Er
Tm
Yb
Lu
名
ランタン
セリウム
プラセオジム
ネオジム
プロメチウム
lanthanum
cerium
praseodymium
neodymium
promethium
サマリウム
ユーロピウム
ガドリニウム
テルビウム
ジスプロシウム
ホルミウム
エルビウム
ツリウム
イッテルビウム
ルテチウム
samarium
europium
gadolinium
terbium
dysprosium
holmium
erbium
thulium
ytterbium
lutetium, lutecium
5d16s2
4f15d16s2
4f36s2
4f46s2
4f56s2
4f66s2
4f76s2
4f75d16s2
4f96s2
4f106s2
4f116s2
4f126s2
4f136s2
4f146s2
4f145d16s2
第四遷移元素 アクチノイド系21元素(89Ac~111Rg)
Ac
Th
Pa
U
Np
Pu
Am
Cm
Bk
Cf
Es
Fm
名
アクチニウム
トリウム
プロトアクチ
ニウム
ウラン
ネプツニウム
プロトニウム
アメリシウム
キュリウム
バークリウム
キャリフォル
ニウム
アインスタイ
ニウム
フェルミウム
actinium
thorium
protactinium
uranium
neptunium
plutonium
americium
curium
berkelium
californium
einsteinium
fermium
名
Md メンデレビウ
ム
No ノーベリウム
Lr ローレンシウ
ム
Rf ラザホージウ
ム
Db ドブニウム
Sg シーボーギウ
ム
Bh ボーリウム
Hs ハッシウム
Mt マイトネリウ
ム
Ds ダームスタチ
ウム
Rg レントゲニウ
ム
mendelevium
nobelium
lawrencium
rutherfordium
dubnium
seaborgium
bohrium
hassium
meitnerium
darmstadtium
roentgenium
超ウラン元素:原子番号が1~92の元素は、4つの元素(43Te
テクネチウム、61Pmプロメチウム、85Atアスタチン、87Frフラン
シウム)を除いて、自然界には比較的豊富に存在する。
●地球上に安定に存在する元素は、ほぼ原子番号92のウラ
ンまでで、それより大きな元素は原子炉などで人工的に作成
(放射性元素)
核分裂と核融合
●超ウラン元素は核分裂により安定な元素(質量数約60の
鉄同位体)になる。
●小さな原子を融合して大きな原子にすることで核融合エネ
ルギーが得られる
3族(Sc, Y, ランタノイド(15元素)、アクチノイド(15元素))
Sc, Y, ランタノイドはレアメタル
希土類元素
●スカンジウムSc:比較的希少な金属。ヨウ化スカンジウム
ScI3 をメタルハライドランプに使用してより強い光を与える。
●イットリウムY:軟らかく銀光沢をもつ金属。蛍光体に使わ
れ、赤色蛍光体はテレビのブラウン管ディスプレイやLEDに
使われている。化合物は人間の肺に害をおよぼす。イットリ
ウム・バリウム・銅酸化物 (YBa2Cu3O7, YBCO, 1-2-3) は1987
年に開発された超伝導体(転移温度約93 K)である。Fe, Co
との合金は永久磁石
●ランタノイド:磁性体、半導体、蛍光剤、レーザー発振源
ランタノイド収縮:原子半径が原子番号とともに減少
3族(Sc, Y, ランタノイド(15元素)、アクチノイド(15元素))
つづき
●アクチノイド:
U: 235U(0.7% 原子炉の燃料)、238U(99.3%):6フッ化ウラ
ン(UF6)の気体を繰り返し遠心分離で濃縮し、235Uの含量を
数%にし、燃料とする
Pu: 239Puは238Uと原子炉からの中性子の反応で得られ、
高速増殖炉の燃料となる。
4族(チタンTi, ジルコニウムZr, ハフニウムHf)
全てレアメタル
●Ti: 地殻の成分として9番目に多い元素で、遷移元素とし
ては鉄に次ぐ。精錬が難しい。軽く、強く耐食性に優れる。
金属疲労が起こりにくい。航空機、メガネのツル。酸化チタ
ン(TiO2) 白色顔料、光触媒。Niとの合金:形状記憶合金
●Zr: 銀白色の金属。常温で酸、アルカリに対して安定。耐
食性があり、空気中では酸化被膜ができ内部が侵されにくく
なる。中性子と反応しないので原子炉構造材。ZrO2はダイヤ
モンドに次いで硬い物質(モース硬度 ダイヤ 10、ZrO2 8.5)
で、屈折率がダイヤに近くダイヤの代替品、また、白色顔料
などに使われている他、圧電素子、コンデンサー、ガラス、差
し歯や歯のブリッジなど、あるいは陽極酸化によって発色す
る特性を活かして宝飾品などに使われている
●Hf: 中性子を吸収するので原子炉の中性子制御剤
旧モース硬度と修正モース硬度
旧
修正
標準物質
1
1
滑石
2
2
石膏CaSO42H2O
3
3
方解石CaCO3
4
4
ホタル石CaF2
5
5
燐灰石
6
6
正長石
7
8
石英SiO2
8
9
トパーズ
9
12
コランダムAl2O3
10
15
ダイヤモンド C
滑石
ダイヤモンド
石英
コランダム
(ルビー、
サファイア)
トパーズ
11ジルコニア
13炭化ケイ素
14炭化ホウ素
5族(ヴァナジウムV, ニオブNb, タンタルTa)全てレアメタル
●V: 高硬度合金、産出国は南アフリカ・中国・ロシア・アメ
リカで90%超を占める。Vは様々な生物(比較的単純な生物
が多い)から検出され、乾燥重量で100ppmを超える生物も
多数ある。また、特異的に濃縮する生物も何種か知られ、
石油中に多く含まれる原因とも考えられている。
●Nb: 光触媒機能が酸化ニオブやニオブ酸塩に見られ、層
状酸化物のナノシートを用いた触媒や吸着機能の研究が進
められている。Nb3Ti、Nb3Sn などは超伝導材料として、MRI
装置で普及している。全埋蔵量の90%以上がブラジル。
●Ta: タンタルコンデンサは他種コンデンサに比べ小型で、
漏れ電流が少なく、安定度が良く、パソコンや携帯電話など
小さなエレクトロニクス製品に多数使用されている。人体に
無害で、人工骨や歯のインプラント(フィクスチャー)の材料
に使われ。埋蔵量がTaの100倍のNbを代替とする研究がす
すめられている。
6族(クロムCr, モリブデンMo, タングステンW) 全てレアメタ
ル
●Cr:硬くさびにくい(不動態)のでクロムメッキ、秦の始皇帝
の兵馬傭坑の青銅剣もクロムメッキが施されていた。鉄とNi
と10.5 %以上のCrを含む合金はステンレス鋼。毒性:6価Cr化
合物は極めて毒性が高い、4価Crは発がん性。ステンレス中
のCrや3価Crは無毒。産出地に偏りがある。
●Mo:北南米で世界の過半数。生体の必須元素。尿酸の生
成、造血作用、体内の銅の排泄。地球上の窒素固定量の
70 %以上は、Moが関与(酵素ニトロゲナーゼ)。
●W: 最高融点(3380℃)、フィラメント、タングステン合金や
炭化タングステンは非常に硬度が高いため、高級な切削用
工具、金との比重(19.3)が近いことから、金の延べ板の偽
造。中国が世界の産出量の83.7%、次いでロシア連邦、カナ
ダ、オーストリアなど。
7族(マンガンMn, テクネチウムTc, レニウムRe) Mn, Reはレ
アメタル
●Mn: MnO2は電池正極(マンガン乾電池、アルカリ乾電池、
リチウム電池)、MnZn磁性材料、人体の必須元素。骨の形成
や代謝。過剰に曝露されるとマンガン中毒。強い酸素吸着作
用。大陸棚にマンガン団塊。ウクライナ:33% 、インド:22% 、豪
州:16%、中国:9%
●Tc: 天然には存在しない。238Uの自発核分裂により生じ、
生成量は少ない。全ての同位体が放射性。β線を放出せず
適量のγ線のみを放つ 99mTc の特性を活かし核医学:骨・
腎臓・肺・甲状腺・肝臓・脾臓など身体各部に対するシンチグ
ラム。個々の同位体の準安定同位体は “m“ をつけて表す
●Re:単体で最も硬い金属。チリ、ペルー、アメリカ合衆国と
カザフスタンのみから生産。択捉島でほぼ純粋な硫化レニウ
ム(IV) (ReS2) が発見されている。W-Re合金は航空宇宙用
8族(Fe, ルテニウムRu, オスミウムOs)
●Fe:酸化鉄を炭素で還元して得る。炭素量2-4.5%を鋳鉄
(硬くてもろい、鋳物)、2%以下を鋼鉄(柔軟、刃物)。焼き
入れ(加熱急冷)。構造材、磁性材、ヘモグロビン
●Ru:有機化学の触媒、Osとの合金が、万年筆などのペン
先(ニブポイント)
●Os:比重(22.57)は全元素中最大。粉末は空気中に放置
または加熱すると猛毒の酸化オスミウム(8価OsO4)を容易
に生じる。日本では北海道に多く産する。
9族(コバルトCo, ロジウムRh, イリジウムIr) Coはレアメタ
ル
●Co:強磁性体(磁気記録媒体)、青い磁器の顔料、
コンゴ:49% 、豪州:19%、キューバ:14%、その他:8%、
Ni・Cr・Mo・W、あるいはTaやNbを添加したCo合金は高温で
も磨耗し難く、腐食にも強く、ガスタービンやジェットエンジン
など、高温で高い負荷が生ずる装置などに用いられ。CoCr-Mo合金とCo-Cr-W-Ni合金は腐食しにくいため歯科医
療や外科手術などでも使われている。近年では飛躍的に
進歩したものとして、Ni-Co-Mo鋼がある。
ビタミンB12に含まれる。
9族(コバルトCo, ロジウムRh, イリジウムIr) Coはレアメタ
ル
●Rh: 排ガス制御の触媒((Pt-Pd-Rh・・3元触媒)、プラチ
ナとの合金は、坩堝や熱電対に利用される。有機合成触媒
●Ir: Ptとの合金は硬度が高く、キログラム原器、メートル
原器の材料。耐熱性に優れ,工業用るつぼや自動車の点火
プラグの電極、耐食性・耐摩耗性に優れ,高級万年筆のペ
ン先の材料。
三元触媒(さんげんしょくばい、Three-Way Catalyst)は、
ガソリン車の排ガス中の有害成分を還元・酸化によって
浄化する装置。排気管の途中に設けられている。3種類
の物質を同時に浄化することからこの名称が付けられた。
①燃え残りの炭化水素を燃焼→CO2+H2O
②一酸化炭素→二酸化炭素
③NOx→N2+O2
10族(ニッケルNi, パラジウムPd, 白金Pt) 全てレアメタル
●Ni: 微粒子状金属粉末はH2、N2を吸蔵し水素付加反応を
活性化させる。融解状態でもこれらの気体を吸収し、凝固時
にその大部分を放出するため表面が巣穴になりやすい。鉄と
同様に融解状態で炭素を6.25%まで溶解し、凝固するとグラ
ファイトを析出する。白銅貨:Cuとの合金。TiとNiの1:1の合金
は最も一般的な形状記憶合金。ニッケル・カドミウム蓄電池。
ロシア19%、オーストラリア14%、インドネシア12%、カナダ10%
●Pd: 自己体積の935倍のH2を吸収し、水素吸蔵合金として
利用。排気ガス浄化用の触媒(三元触媒 Pt-Pd-Rh)。ロシ
ア44%、南アフリカ共和国40%、カナダ6%、アメリカ合衆国5%
10族(ニッケルNi, パラジウムPd, 白金Pt) 全てレアメタル
つづき
●Pt: 化学的に非常に安定で、装飾品に利用。触媒としても
自動車の排気ガスの浄化(3元触媒)をはじめ多方面で使用さ
れている。酸に対して強い耐食性を示し、金と同じく王水以外
には溶けない。シスプラチン:抗がん剤、南ア74.8%
古代エジプト第18王朝時代にファラオの装身具としてわずか
ながら利用。現存する最古の白金製品は、ルーブル美術館収
蔵の、通称「テーベの小箱」(紀元前720年から紀元前659年
頃)。10世紀頃には、南米でも装身具として利用されていた。
これは純度80 %以上もあるもので、当時すでに高度な精錬技
術があったことを示す。スペイン人による南米への侵略の際
に、当時ヨーロッパで珍重されていた銀と勘違いされて略奪さ
れ持ち帰られた。しかし、銀よりも融点が高い白金は銀用の
加工設備では溶かすことができず、大量に廃棄された
●これまで人類によって産出された白金の総量は約4,000ト
ン、体積にして約200m3(一辺が約6メートルの立方体) 。稀少
な貴金属、入手しにくい。主な産出国は南ア共和国(74.8%)、
ロシア(16.8%)である。南アに偏在。レアメタルのなかでも特
に稀少で、地殻1トンあたり0.001 gの産出である。
●日本でも僅かであるが埋蔵されていることが確認されてい
る。北海道の天塩川、石狩川の川砂中、新潟県で発見され
ている。蛇紋岩地帯を流れ
る河川から採掘。
●蛇紋岩は風化作用を受け
やすく、もろくて崩れやすい
性質がある。そのため、蛇
紋岩で形成された山岳(例
えば越後山脈の谷川岳や
至仏山)などでは、滑落
事故が起こりやすい。
11族(Cu, Ag, Au)
●Cu: 赤い柔らかな金属。殺菌力ある。導電性が高い。
銅酸化物高温超伝導体、ブロンズ:Snとの合金、真鍮:Znと
の合金、緑青:O2、CO2、水が銅と反応することにより生成す
る結晶性錆(無害)。2Cu + O2 + CO2 + H2O → CuCO3・Cu(OH)2
●Ag: 銀白色、最高の導電性、Sと反応し黒色化(Ag2S)
銀イオンは強い殺菌効果を持つ(塩素殺菌が行いづらい水
でも、効果的に殺菌できる)。写真の感光剤(AgBr, AgIなど)
●Au: 展性・延性に優れ、最も薄くのばすことができる金属、
1 gで数平方メートルまでの金箔、長さでは3000mまで。熱伝
導、電気伝導ともに優れ、空気に浸食されず、熱、湿気、酸
素、その他ほとんどの化学的腐食に対して非常に強い。ハ
ロゲンは金と反応を起こし、王水やヨードチンキは金を溶か
すことができる。酸素の存在下シアン化物の水溶液に錯体
を形成して溶解する。
4 Au + 8 NaCN + O + 2 H O → 4 Na[Au(CN) ] + 4 NaOH
以下の5枚は、金属の毒性に関す
る話(化学1ですでに紹介済み:使わ
ない)
毒性金属
●生体系に含まれる遷移金属として、Fe, Zn, Mn, Cuなどがあり、足
りないと甚大な欠乏症を起こすが、Zn, Mn, Cuの過剰症も甚大な病
気を引き起こす。他に、d電子を持つ元素(21番元素Sc以降)で毒性
のない、または弱い金属元素として、Ti, Ga、Ge(GeO2過剰摂取での
死亡例ある)、Zr, Nb, Mo, Tc(シンチグラムに用いられる放射性元
素), Ru, Rh, Pd, Cs, Hf, Ta, Re, Ir, Pt, Au, Bi(整腸剤)が86番元素
Rnまである(希土類元素(ランタノイド)の生体との関連性は詳しく検
討されていないので除く)。
●水銀: 液体の金属という独特の特質をもつ水銀は、重いのに蒸
発しやすく、他の金属とすぐ化合(アマルガム)する。この性質を利
用して、昔、金の精錬にアマルガム法(混汞法)が用いられた。しか
し、水銀蒸気の吸入、水銀(Hg2+)塩の嚥下は極めて危険で、2価金
属が体内の硫黄と結合して体外への排出が困難となり長期間の悪
質な毒性を示す。特に、水に溶けず油脂に溶ける有機水銀は呼吸
器、腸、皮膚から体内に吸収され、あらゆる細胞に侵入し、脳の神
経細胞を犯すと脳・運動障害を起こす(水俣病)。マーキュロクロム
は、水銀を含む赤色色素で、毒性が少なく、深達性の消毒薬である。
カドミウム:イタイイタイ病として知られ、腎臓障害がおこり、骨から
カルシウムが失われ、骨折、骨の変形、全身の激痛などを起こす。
鉛:歌舞伎役者の鉛毒、白粉による子供の鉛毒性脳症、鉛管や鉛の
食器を用いたことに起因する流産、死産、不妊、精神錯乱は往時の
ことで[ローマ帝国における鉛中毒:ローマ帝国は水道管に鉛が使わ
れていたため、慢性的に鉛中毒者を発生させ滅亡の遠因になったと
いう説があるが、現在では正規の学説としては取り扱われてはいな
い。主な理由は二つある。一つは、水道内部に分厚く沈着したカルシ
ウム炭酸塩が鉛管の内側にも付着して、鉛と流水を効果的に隔離し
たこと。もう一つは、ローマ水道における鉛管部分はごくわずかであ
り(総延長のほとんどは石造だった)、また現代と違ってローマの水
道には蛇口の栓というものがなく常時垂れ流しだったため、鉛の溶
出が問題になるほど長時間に渡って水と鉛が接触することはなかっ
たことである。だが、古代ローマではサパと呼ばれる酢酸鉛を主成
分とした甘味料が多く摂取されていたこと、鉛容器での葡萄酒の飲
酒により鉛中毒が多く発生したと考えられている。なお、この時代か
らすでに鉱山などの事例により、鉛が健康被害をもたらすということ
は知られていた]、最近でも、アンチノック剤のテトラエチル鉛を含む
有鉛ガソリン、鉛化合物を含む絵の具など危険な鉛化合物
は多い。
ヒ素:砒素化合物はほとんどが有毒である。砒素は発がん性とと
もに、体内でタンパク質と結合し酵素機能を阻害し、細胞を犯す。
昔から毒殺用に用いられたが(亜ヒ酸)、検出は容易で、すぐ発見
される(石見銀山猫いらず)。ダイオード、レーザなどに多用されて
いるガリ砒素半導体Ga-Asが環境汚染を引き起こすことは明白で
あり、使用済み携帯電話の徹底した回収が必須である。ただし、
無水亜ヒ酸は急性骨髄白血病の、また有機ヒ素化合物サルバル
サンは梅毒(今は使われていない)の医薬品である。
クロム:著者の学生時代にはガラス器具の洗浄にクロム酸混液
(濃硫酸+・dクロム酸カリウム溶液)を用いていたが、六価クロム
は強烈な酸化剤であり、気化しやすく、消化管や肺、皮膚から体内
に容易に吸収され、細胞組織を酸化し、潰瘍、鼻中隔穿孔、肺癌
を起こす。昔はクロムメッキ、皮なめし、染料、顔料、防腐剤、電池
などに多用された。
セレン:セレンは微量レベルであれば人体にとって必須元素であ
あるが、必要レベルの倍程度以上で毒性があり摂取し過ぎると危
険である。セレンは欠乏量と中毒量の間の適正量の幅が非常に
狭い。セレンを含む牧草による家畜の障害、セレンを含む井戸水
よる障害は良く知られる。下痢、胃腸障害、脱毛、爪の変形、疲労
感、焦燥感、末梢神経障害、心筋梗塞、急性の呼吸困難、腎不全
など。過剰な含有量のダイエット食品を摂食し、健康被害を生じた
例がある。しかし、水銀の毒性を低下させる働きもある。
タリウム:可溶性タリウム化合物(時々、新聞紙面を賑わす)は有
毒である。その一つである蟻酸タリウムの水溶液は、比重の大き
な結晶の比重を測定するために用いられたが、後処理が困難なた
め使用されなくなった。また、タリウムを含む高温超伝導体や金属
フタロシアニンの作成においてもタリウム蒸気にさらされないよう
注意を要する。
このように、重金属の多くは強い化学反応性を示す。これは不対
d電子ラジカルに起因し、毒性の原因でもある。
重金属ではない毒性金属として、原子番号4のベリリウムがあ
る。ベリリウムはアルミニウムより軽く、融点は高く、極めて硬く、強
い金属である。また、熱伝導度は鋼の7倍で、比熱は金属中最も
大きいので、航空、宇宙用に期待されている。他の金属と合金を
つくり、それに硬さ、強さ、耐熱性、耐食性を付加する。x線管の
窓、宇宙船の船体や底の部分、軽合金の成分であり、銅との合
金は高圧用セルの素材として重要である。この優れた金属の欠
陥は、硬く脆く加工が困難であることと、極めて毒性の強いことで、
潰瘍、腫れ物、中毒症を起こす。
多方面で利用されるアルミニウムも、脳障害を起こすことが疑
われている。

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